特集
風呂じまんの宿 近畿編1
旅館やホテルの三大要素と言えば、施設・料理・サービス。それに加えて日本の宿の魅力を何倍にも引き上げるのが、「温泉」「浴場」です。
これからの季節、名湯に浸かれば心もカラダもリラックスでき、一年の疲れもキレイさっぱり洗い流せることでしょう。第10回は「風呂じまんの宿 近畿編1」三重県と和歌山県の宿を紹介します。
「帰るのを忘れさせるほど心地良い」ホテル浦島の大洞窟風呂
紀州徳川家当主を魅了した、天然洞窟の温泉
三方が海に面した岬に建つ和歌山県 南紀勝浦温泉のホテル浦島は、本館、山上館、日昇館、なぎさ館という四つの建物に五つの大浴場があり、1日の滞在ではとても回り切れないほどのボリュームが魅力です。
大洞窟風呂「忘帰洞(ぼうきどう)」は、天然の洞窟の中に温泉が湧き出し、熱い湯だまりとなったもので、古くから沐浴場として利用されてきました。大正時代に旅館営業が始まってから、この地を訪れた紀州徳川家15代当主の徳川頼倫(よりみち)公が「帰るのを忘れさせるほど心地良い」と言い、この名が付けられています。海が間近に迫る絶景も見逃せません。
館内にはもう一つの天然洞窟風呂「玄武洞」に加え、「滝の湯」「ハマユウの湯」「磯の湯」も。バラエティに富んだ温泉を楽しめます。
温泉について
・泉質:含硫黄ーナトリウム カルシウムー塩化物泉(弱アルカリ性低張性高温泉)
・特徴:忘帰洞(ぼうきどう)という名前は紀州藩主の徳川頼倫公に「帰るのを忘れさせるほど」と誉めて名付けられました。
・効能:神経炎、筋肉痛、関節炎、五十肩、運動麻痺、うちみ、切り傷、火傷、慢性消化器病、痔疾、冷え性、疲労回復、慢性皮膚病、慢性婦人病、糖尿病
食も充実!地元・熊野の味をバイキングで
食事は7月、バイキングレストランで提供するメニューを「熊野cuisine(キュイジーヌ)」としてリニューアル。熊野地方や熊野灘など、地元で生産された海の幸・山の幸を中心に約60種類を提供しています。
ホテル浦島
【基本情報】
・住所:和歌山県東牟婁郡那智勝浦町勝浦1165の2
・電話番号:0735-52-1011
・建物:鉄筋(本館:7階建/なぎさ館:7階建/日昇館:8階建/山上館:5階建)
・客室:全365室(和室:266室/洋室:69室/和洋室:30室/露天風呂付客室:2室)
・最低宿泊料金:¥16,500(税込)~
・駐車場:400台
【食事】
・夕食:バイキング
・朝食:バイキング
【サービス・設備】
・日帰り入浴、ランチ営業
3種の大浴場でオーシャンビューを満喫!「鳥羽シーサイドホテル」
移り行く鳥羽湾の景色を望む3つの大浴場
鳥羽シーサイドホテルは、「湯めぐり海百景」をうたう温泉リゾートホテル。3種類の趣の異なる大浴場からは、時間ごとに移りゆく鳥羽湾のオーシャンビューを楽しめます。
望館6階の「風見の湯」は、開放感あふれる露天風呂が人気。湯船は岩風呂、檜(ひのき)風呂、つぼ風呂。
「岬の湯」は岬亭1階にあり、露天風呂につかれば潮騒と波の音につつまれます。湯上がり処のウッドデッキも心地よい。
汀(みぎわ)館3階の「汀の湯」は、ジャグジー、サウナ、寝湯など、心身を癒やすスパ施設を完備。湯上がりサロンには無料で使えるマッサージ機器を用意しています。
この他、バリアフリータイプを含めて海を望む五つの貸し切り家族風呂と足湯も提供しています。
温泉について
・泉質:榊原温泉「七栗の湯」 アルカリ性単純泉
・特徴:風呂上がりに肌がつるつる・すべすべになる
・効能:筋肉痛、関節痛、冷え症、疲労回復、健康増進
鳥羽の海の幸をふんだんに使った会席料理
客室数は、露天風呂付き客室を含めて和室、和洋室など計206室。約50種のメニューがそろう和洋バイキングと、鳥羽の海の幸が満載の会席料理が人気です。
鳥羽シーサイドホテル
【基本情報】
・住所:三重県鳥羽市安楽島町1084
・電話番号:0599-25-5151
・建物:鉄筋(望館:6~11階建/岬亭:1~6階建/汀館:3~14階建)
・客室:全206室(和室:189室/洋室:3室/和洋室:5室/露天風呂付客室:9室)
・浴場:大浴場、露天風呂、貸切風呂、サウナ(スチーム)
・最低宿泊料金:¥17,600(税込)~
・駐車場:200台
【食事】
・夕食:会席料理、バイキング
・朝食:和食、バイキング
【サービス・設備】
・日帰り入浴