湯づくし三昧の宿、山水荘。一番の楽しみは３階の露天風呂『太子の湯』だ。目の前に荒川の二段滝の絶景、勢いよく流れ落ちる滝が水しぶきをあげ、辺り一帯に豪壮な滝音を響かせている。掛け流されているのは毎分２３０リットル、約60度で湧き上がる源泉。高温のため自然の湧き水で冷ましているが湯心地は抜群。滝を眺めながらずっと浸かっていたくなる。
　館内の大浴場は６階に湯船が２フロアに及ぶ『淵の湯』と渓谷を眼下に望む『瀧の湯』。１階に２０２３年に誕生した源泉掛け流しの『たまゆらの湯』『つれづれの湯』。さらに５室の貸切風呂が揃う。１階大浴場はオートロウリュサウナと庭園を眺める露天風呂も備え、湯の憩いもひときわ。６階と１階の大浴場にはＲｅＦａとＤｙｓｏｎのドライヤーも設置している。
　話題の客室は２０２２年に誕生した『紫水亭』で、源泉掛け流しの露天風呂または半露天風呂・テラス付客室が15室。プライバシーに配慮した構造で、吾妻の雄大な自然を眺める開放的な空間だ。全室にＲｅＦａのシャワーヘッドを完備している。
　２０２４年には「花鳥苑」６階にシモンズ社製ツインベッドを備えた４客室がオープン。広縁にくつろぎながら花鳥風月さながらの日本庭園の彩りを眺めて過ごせる。

　新客室の誕生とともに食の魅力も加えた山水荘。客室『紫水亭』宿泊者専用食事処がモダンな個室『料亭 桃里』だ。装いも新たな完全プライベートの個室で味わえるのは、福島の旬の恵みを活かした季節感あふれる会席料理。森の奥から引く湧水で育てた岩魚料理も別注できる。
　また、レストランもライブ感あふれるオープンキッチンレストラン『信達（しんたつ）』へと生まれ変わった。食事は逸品揃いの和のフルコース。ベテラン料理長やスタッフが一品一品丁寧に作り上げる出来たての料理が順々に運ばれてくる。
　憩いのひとときには「土湯こけし」観賞や季節に彩られた庭園散策へもぜひ。
　山あいの多彩すぎるほどの温泉、くつろぎを刷新した客室、心尽くしの料理。三拍子揃った休日に心から満足できる。