約1500坪の木造建築物のほとんどが「文化庁登録有形文化財」
宮大工の繊細な技巧を垣間見つつ、大正ノスタルジーを満喫
大正6年創業の老舗、旅館花屋。季節の情感が宿る約6500坪の敷地に点在する木造建築物の約8割が「文 庁登録有形文化財」 ある。
創業当時の趣を大切にしながら慎重に修繕や増築を重ね、大切に守られてきた価値のある建物だ。
館内をめぐれば花屋の時を刻んだ置時計やランプ、シャンデリア、オルガンなど随所の置かれた調度が大正浪漫へと誘う。遊郭から移築された天井絵や一刀彫りの化粧柱精緻な細工の欄間など、宮大工たちの繊細な技や遊び心も垣間見ることができる。いくつもの棟を繋ぐ渡り廊下をめぐれば、自然が描き出す四季折々の優しい情景に足が止まり、目と心を奪われる。
湯殿は高く優雅なドーム型天井とステンドグラスが美しい大理石風呂、伊豆若草石が特徴で柔らかな朝陽がそそぐ若草風呂、緑の木々に囲まれた露天風呂。硫黄の香がほんのりと漂う源泉掛け流しの天然温泉に浸かれる。
食事はクラシカな食事会場や個室食事処、客室で。四季の移り変わりを基本にした奥深く繊細な会席料理を非日常な空間で堪能するひとときは格別だ。八寸から水菓子まで心躍る時間が続く。
魅力はお部屋
数多くの客室の中で特筆したいのが温泉露天風呂付の特別室4室だ。信州最古の別所温泉を源泉掛け流しで満喫できる。
人気は令和2年改装の『23番』。組子細工や化粧柱など宮大工の意匠そのままに大切に改修した約132㎡のゆったりとした和洋室で、モザイクタイルの露天風呂やステンドグラスがお洒落な食事室などとともにノスタルジックな滞在を叶えている。
また、大正浪漫の雰囲気を百年後へと継承するために、古き良き面影を残しつつ改修されたのが『72番』と『73番』。玄関や主室、食事室、露天風呂の随所に感じるのは大正ノスタルジーだ。
そして全国でも稀少な武家屋敷への宿泊体験ができるのが貴賓室『桜御殿』だ。
平成28年に解体された上田藩武家屋敷の建材や建具を移築・改装し、往時の様式を忠実に踏襲して再現されている。家老など高貴な方が来訪された時だけ特別に使われた式台玄関や、二つの書院を持つめずらしい座敷など武家屋敷特有の造作の数々に知的好奇心が刺激される空間だ。
歴史に思いを馳せ、日本の文化を感じながら源泉掛け流し100%の露天風呂を楽しむ時間が愛おしい。
2023年には宿で初めての洋室スイートルーム3室「本館THE MAIN」が誕生。花屋の伝統を感じ、大人の別邸を彷彿とさせる特別な空間となっている。
詳細情報
建物 | 木造2階建 |
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客室 | (全32室)/和室28室・和洋室1室・洋室3室(内、露天風呂付4) |
食事 | 夕食・朝食:和食 |
館内施設 | 浴場:大理石風呂・若草風呂・露天風呂(いずれも源泉掛け流し)、喫茶室、図書室、売店 |
料金 | 20,900円~73,700円(税込、入湯税別) |
チェックイン・チェックアウト | チェックイン15:00・チェックアウト11:00 |
Wi-Fi | ロビー・喫茶室・図書室・客室 |
禁煙・喫煙 | 全館全室禁煙・指定喫煙室有り |
温泉泉質 | 単純硫黄泉(pH9.8) |
施設情報 / 交通アクセス
所在地 | 〒386-1431 長野県上田市別所温泉169 |
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鉄道 | 上田電鉄別所線別所温泉駅下車、徒歩約5分 |
自動車 | 上信越自動車道上田菅平ICから約40分 |
駐車場 | 乗用車30台 |
TEL | 0268-38-3131 |
FAX | 0268-38-7923 |
URL | https://www.hanaya.ne.jp |