千年を超える歴史を持つ湯村温泉は「さびない身体を作る長寿の湯」として知られる高熱源泉。ナトリウムと塩化物泉、硫酸塩泉の「三大美人泉質」が肌の老廃物を取り除き、再生力を与え身体を芯から温めてくれる。

　その湯を掛け流しで満喫できるのが、多彩な浴槽を備えた地下2階「かんのんの湯・やくしの湯」と、家族風呂と貸切露天風呂を備えた展望桧風呂「和みの湯」だ。

　全客室の浴室と洗面所に温泉を引くほど湯量豊富な自家源泉に恵まれた宿。客室は8タイプで、源泉温泉露天風呂付はユニバーサルデザインルーム1室を加えれば4タイプ。「湯村の四季を感じながらの湯浴み」がテーマの「栞」は、テラスの露天風呂でピュアな温泉に浸かりながら自然をより身近に満喫できる空間になっている。

　ユニバーサルツーリズムをテーマに全館で改善が進む宿。2024年には和洋二間続きのジュニアスイート「彩」5室が誕生。スタンダードな和室のトイレも段差を解消してフラット化が図られた。年齢や性別、国籍、障がいの有無に関係なく、できる限り多くの人に安心の滞在を楽しんでもらうための配慮が徹底されている宿だ。

　井づつやでは食事処それぞれに専用厨房や調理場を備え、個々の料理人が出来たての美味しさを味わってもらうために自慢の腕を振るう。
　井上明彦総調理長は全国で僅か６名の「日本料理指南役」の一人で、「調理・日本マイスター」「現代の名工」の称号と「黄綬褒章」も得ている名匠。最高峰の但馬牛や松葉蟹を用いた料理、但馬鶏のじゃぶ煮や荒湯豆腐などの郷土料理、伊・仏・中華のテイストを取り入れた創作料理など、港直送の新鮮な魚介や但馬の旬の食材を用いて創作する料理は旅館料理の域を超え、感動的だ。
　例えば、世界農業遺産認定の但馬ビーフの食べくらべができる「馳走プラン」は、１日２組限定の特別プラン。朝食・夕食ともに「夢千代小路」の専用個室で調理人が席の前で調理する、名物席前料理 プレミアム『極味』を堪能できる。
　料理内容は「井上調理長おまかせ」。20年以上にわたって『包丁一心』をテーマに遊び心と和食を融合し、様々な料理を生み出してきた井上総調理長。その集大成とも云える珠玉の会席料理を楽しい会話とともに楽しめる。
　朝食では名物「出来立てだし巻き玉子」などの卵料理や八鹿ポークと地野菜の温泉しゃぶしゃぶなど和食を中心とした献立で心からもてなしてくれる。