１６９０年（元禄３年）創業。大分と熊本のふたつの県をひとつに結ぶ、めずらしい宿ひぜんや。正面玄関など佇まいも刷新され、杖立川のせせらぎや対岸の原生林に移ろう季節の彩りを間近に深い癒しのひとときを演出している。
　客室はいずれも窓越しに大自然を眺めるやすらぎ空間。近年のリニューアルで快適さをグレードアップした客室はシモンズ社製セミダブルベッドの和風ツインやメゾネットルーム、モダンな客室、そして最上階の「温泉露天風呂付プレミアムルーム」２室など。一般客室でも10～28畳と幅広いタイプから選べるのが特徴だ。
　幻想的な「合わせ鏡の竹あかり」で迎えてくれるのは、和モダンの『八百万ダイニング』。熊本と大分、両県の伝統工芸で演出された食空間には鉄板焼＆グリル、天ぷら＆蒸し場などが並び、恵み豊かな九州のこだわり食材を用いた出来たて料理の数々をビュッフェ形式で満喫できる。
　ゆっくりと会席料理を楽しむなら料理茶屋「萬龜樓」へ。名物会席は県境ならではの「肥後と豊後の味比べ和牛鉄板焼きプラン」。ひぜんやでしかできない美食体験だ。ぜひ味わっていただきたい。

　敷地内に11本もの源泉を持つ宿。館内外の４つの温泉施設に男女計41もの浴槽が用意されている。泉質はｐＨ8.5以上のアルカリ性で肌によくなじみ、天然保湿成分のメタケイ酸を１３８㎎も含む美人の湯・疲労回復の湯として喜ばれている。
　館内の温泉施設は、ステンドグラスがあしらわれた大浴場と杖立川沿いの露天風呂を備えた熊本館『肥後の湯』、大分館側に世界初のアンチエイジングサウナを導入した「フォレストテラス」を併設した『豊後の湯』。フォレストテラスはボウリング場や卓球台、プールなどのアミューズメント施設も備えている。
　楽しみは自然と調和した開放的な造りの『吉祥の湯』と渓流沿いの別館温泉館『大自然』だ。宿自慢の吉祥の湯の規模は九州最大級。男女それぞれに大小の岩風呂、木風呂、桶風呂、溶岩風呂が用意され、温度の異なる３つの源泉で温度調整するため、常に源泉掛け流し１００％の天然温泉を満喫できる。
　『大自然』は山々と川のせせらぎを身近に感じる温泉リゾート。それぞれに露天風呂を備えた和風大浴場と洋風大浴場が用意され、広々とした湯船でのんびりくつろげる。24時間利用できるから遅めのチェックインでも安心だ。