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やまなみハイウェイ王道ドライブ
大分県由布市水分峠と熊本県阿蘇市一の宮町を結ぶ全長約50㎞の「やまなみハイウェイ(県道11号線)」。ドライブを楽しむなら由布院温泉がほぼスタート地点だ。車窓に広がるのは雄大でパノラミックな九重連山や飯田高原など。最も高所にある「牧の戸峠」や老舗ドライブイン「朝日台レストハウス」からの眺めは絶景。まさに王道のハイウェイだ。道筋には牧場やレジャースポット、農家レストランや洋菓子店、ジェラート専門店などの高原グルメスポットなども揃う。
由布院温泉
由布院盆地周辺に涌く温泉群の総称。隣の湯平温泉を含む場合には「湯布院温泉」とも書く。温泉街は由布院岳の麓に広がり、源泉数は全国第2位の860余り。メインストリートの湯の坪街道添いには土産物屋や雑貨、ギャラリー、洗練感漂うレストランやカフェなどがひしめき、街歩きを楽しみながらグルメやショッピングで気ままに過ごせるのが魅力だ。観光辻馬車や人力車、スカーボロ(英国クラシックカーを改造した循環乗合バス)、レンタサイクルなども利用できる。フォトスポットは湖底の一部から温水と清水が湧き出る珍しい湖「金鱗湖」。年間平均水温が13~15度と安定しているため、外気温が低くなる晩秋から冬の早朝には湖面から霧が立ち昇る。また、駅舎にギャラリーがあるほどアートや芸術と身近にふれあえるのも街の魅力。映画監督や俳優などのゲストを招いて開催する8月の「湯布院映画祭」も楽しみだ。
別府八湯
別府・観海寺・鉄輪・明礬・亀川・柴石・堀田・浜脇の8つの個性あふれる温泉地の総称が別府八湯。2500を超える日本一の源泉数を誇り、入浴可能な温泉は約400。昔ながらの共同浴場「ジモ泉」も100以上。10種類の泉質のうち9種を有するバラエティさで世界一の湯の理想郷となっている。一生かけて温泉を楽しめるほどだ。鎌倉時代から最も多くの湯治客が訪れたのが見晴らしひときわの観海寺温泉で、泉質は食塩泉。九州の関ヶ原の戦い「石垣原合戦」の大友方陣所跡や名所旧跡をめぐる「観海寺歴史ロマンウォーク」をにも参加できる。また、市街地に位置する別府温泉の泉質は美肌美人の湯とも呼ばれるミネラル成分たっぷりのナトリウム・炭酸水素塩泉だ。
奥日田温泉
徳川幕府の直轄地、「天領」日田市。そぞろ歩きに最適なのが豆田町。江戸末期創業の薬屋、古事記・八百万の神浮世絵ミュージアムなどはぜひ訪れてみたい。季節折々の楽しみは、2月中旬から約1カ月開催される「天領日田おひなまつり」、2夜連続の花火大会が開催される5月の「日田川開き観光祭」、夏には日本3大鵜飼のひとつにも数えられる日田の鵜飼や300年以上もの歴史を持つ「日田祇園祭」、11月には約3万本の竹灯籠が幻想的な「千年あかり」など、豊かな郷土を感じる伝統行事が目白押しだ。日田市街から三隅川に注ぐ支流、大山川に沿って遡った大山町に位置するのが奥日田温泉。町内には約1万本の梅が植えられ「梅の里おおやま」として知られる。毎年2月中旬から3月中旬には「日田おおやま梅まつり」が開催され、あたりは梅の香に包まれる。
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