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2024年7月11日に全館営業再開した道後温泉本館が大人気
約3000年の歴史を誇り日本最古といわれる道後温泉のシンボル。1894年(明治27年)に誕生した公衆浴場で、城大工・坂本又八郎が手掛けた建物は当時でも珍しいとされる木造三層楼、塔屋を設けた重厚感のある佇まいとなっている。建物は北に神の湯本館、東に桃山時代の破風建築様式がめずらしい又新殿(ゆうしんでん)と霊の湯棟、南に南棟、西に玄関棟が位置しており、度重なる増築・改築によって細い通路や急な階段が複雑に入り組んだ館内となり、迷宮さながらの雰囲気が随所に漂う。
又新殿(ゆうしんでん)
霊の湯(たまのゆ)
神の湯
椿の湯
道後温泉別館 飛鳥乃湯泉(あすかのゆ)
飛鳥乃湯泉は日本最古の温泉にふさわしい飛鳥時代の建築様式を取り入れた湯屋。本館と同じく加温も加水もしていない源泉かけ流しの「美人の湯」を満喫することができる。昔の浴衣「湯帳」を着ての入浴体験もぜひ。
道後温泉+αの旅提案
今治市から最も近い大島に渡るのは来島海峡大橋。第一大橋が960m、第二大橋が1515m、第三大橋が1570m。3つの橋が連なる世界初の三連吊り橋だ。また大三島は愛媛県最大の島。全国にある山祇神社の総本山、大山祇神社があり、歴代の朝廷や部将たちの進行を集めた「神の山」として知られている。さらに尾道市に位置する因島は村上水軍の本拠地のひとつ。戦国時代、宣教師ルイス・フロイスをして“ 日本最大の海賊”と言わしめた「村上海賊」。その本拠地「芸予諸島」には、活動拠点として築いた「海城」群など、海賊たちの記憶が色濃く残り、日本遺産にも指定されている。島内では史跡やビューポイントをめぐる全長約9㎞の因島水軍スカイラインを自転車で楽しむことができる。島ごとに様々な特徴のあるしまなみ海道。一つの島をゆっくりめぐるのもよし、橋を渡って海道を横断するもよし。自分なりのサイクリングの旅を見つけてみてはいかがだろう。ちなみに自転車で海道を完走するには最低でも2日かかるので、宿泊を含めた準備が必要だ。
今治市には「日本最大の海賊」と呼ばれた能島村上氏の本拠地でもある国指定史跡「能島城跡」周辺をめぐり、日本有数の潮流を間近で体験する船旅が用意されている。尾道・今治をつなぐ芸予諸島を行けば、急流が渦巻くこの地の利を活かし、中世の瀬戸内海航路を支配した村上海賊の生きた姿が体感できる。
多島美を走るドライブで、サイクリングで、瀬戸の多島美を往く
愛媛県は瀬戸内海を隔てて広島県、山口県と相対する。中でも、道後温泉のある松山市北に位置する今治市から瀬戸内海に浮かぶ芸予諸島の島々、大島、伯方島、大三島、生口島、因島、向島など8つの島を結ぶ9つの架橋を経て広島県の尾道市へとつながる道は「しまなみ海道」として人気を呼ぶ。全長約70㎞。高速道路でありながら歩行者・自転車・原動機付自転車のみ通行ができる側道またはトラス内部の専用路が設けられているため、自動車でも自転車でも徒歩でも全区間横断できるのが特徴で、特にサイクリストの聖地として国内外から大きな注目を集めている。