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自在「萩循環まぁーるバス」
江戸時代の古地図で歩ける街といわれるが、おすすめは主要観光スポットを循環する「萩循環まぁーるバス」。萩市役所前発着で、東回りバス「松蔭先生」、西回りバス「晋作くん」が約45分間間隔で周回運行している。運賃は一律100円(税込)で、1日パスは500円(税込)。車内では観光地を紹介するムービーを見ることもできる。また、維新の三傑の木戸孝允旧宅や、蘭学者青木周弼旧宅、伊藤博文別邸など萩の文化施設9施設への入場が可能になる「萩文化財施設1日券」も310円(税込)で販売されている。バスと組み合わせれば萩散策にこの上なく便利だ。
はぎ温泉郷
世界遺産登録された『萩城下町』は毛利氏36万石の城下町として栄え、「城跡」「旧上級武家地」「旧町人地」の3区画からなる。萩城三の丸には毛利一門や家老など萩藩重臣たちの屋敷の一部や土塀、城を守るための「鍵曲」などが江戸時代そのままの姿で残り、城下町らしい風情を楽しむことができる。旧町人地はわずか300m四方の中に、木戸孝允や高杉晋作など幕末の志士ゆかりの場所などが数多く残る見ごたえあるエリアだ。2004年に開湯した萩温泉郷。泉質はカルシウム・ナトリウム塩化物冷鉱泉など。
温泉街の新たなたくらみ
「オソト天国」とも呼ばれるほど、そぞろ歩きが楽しい長門湯本温泉。四季折々のイベントも街歩きを誘う。例えば、2024年10月から12月中旬にかけて開催されたのが「秋の夜長のそぞろ歩き」。期間中は温泉街が期間限定でライトアップされ、長門湯本温泉ゆかりの光のモチーフが音信川を舞踊り、オリジナルデザインの行灯が散歩道を照らした。景勝「紅葉の階段」ではリクライニングベンチとクッションを設置した「紅葉ごろ寝BAR」、ナイトタイム営業でカクテルやビールなどを提供する川沿いのカフェも人気を呼んだ。アイデアライクな長門湯本温泉。次は何が楽しめるか期待に胸が膨らむ。
長門湯本温泉
山口県北部の谷あい、音信川に沿って広がる長門湯本温泉。開湯は応永34年(1427年)。大寧寺の住職が見つけた温泉で、江戸時代には長州藩藩主も湯治に訪れた。泉質はアルカリ性単純泉。泉源は現在も寺が所有している。長門湯本温泉では、およそ600年の歴史を持つ温泉地全体を近年街ぐるみでリニューアル。街のシンボルの公衆浴場「恩湯」もモダンな建物にリニューアルされ、飲食棟「恩湯食」も加えた。空き家をリノベーションしたカフェやバーなども続々とオープン。川の上でせせらぎを聴きながらくつろげる「おとずれ川テラス」も人気のスポットだ。駐車場から音信川まで数百本の竹が並ぶ「竹林の階段」も新たなシンボルになっている。
関門海峡+αの旅提案
時代を越えて海上交通の要衝となっている関門海峡には、遣唐使船や日宋船、室町期の日明船、北前船などあまたの船が往来した。下関の観光スポットは源平最後の合戦「壇ノ浦」に因む赤間神宮や英米仏蘭との「下関戦争」の砲台跡、日清講和条約の舞台「春帆楼」、旧下関英国領事館、旧秋田商会ビルなど。対岸の門司にも「門司港レトロ」と呼ばれる国際港湾都市の栄華を物語る建物が並ぶ。日本遺産では「関門ノスタルジック海峡」としてクローズアップしている。