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ガイド「まいどさん」が街案内
金沢の見どころを効率良くめぐりたいなら、観光ボランティアガイド「まいどさん」がおすすめ。親しみあふれる地元ガイドが金沢滞在時間内に金沢の定番観光スポットを案内してくれる。
観光コースは「金沢城」「ひがし茶屋街」「長町武家屋敷」「寺町寺院群」の4つ。
「長町武家屋敷」コースは「二の橋」から犀川を水源に生活の場で重要な役割を果たしてきた「大野庄用水」など風情あるスポットを散策できる(交通費の実費負担のみ。事前申込要。詳しくは、金沢市観光協会・観光ボランティアガイド係 電話076-232-5555)。
金沢犀川温泉
金沢城の西側を穏やかに流れる犀川は「女川」と呼ばれる浅野川に対して「男川」と呼ばれ、室生犀星がこよなく愛した川として知られている。記念館も徒歩圏だ。両岸には遊歩道が整備され、春には花見客で賑わう。閑静な一軒宿がある金沢犀川温泉。金沢観光を終えたら宿の「宝生の男滝」と「辰巳の女滝の二つの滝」、庭園を眺める露天風呂に浸かるのが楽しみだ。
聖域、白山比咩神社参拝
加賀温泉郷周辺から仰ぎ見る白山は何にも増して美しい。白山は石川県と福井県、岐阜県にまたがる巨大な山塊で存在自体が聖域。白山に源を発する手取川、九頭竜川、長良川、富山県の庄川が生活に不可欠な「命の水」を供給してくれる神々の座だった。禁足の霊山であるがゆえに人々はその姿に神威を感じ、敬虔に仰ぎ、祈りを捧げてきた。ぜひ訪ねたいのが霊峰白山を御神体とする全国白山神社の総本宮「白山比咩神社」。2千年を越える歴史を持ち、4万7千m²もの広大な境内には天に向ってそびえる古木に抱かれるように社殿が並び、神域にふさわしい厳かな雰囲気が漂っている。
辰口温泉
金沢の奥座敷。兼六園や21世紀美術館などから車で約40分、JR金沢駅から電車で約10分の位置にあり、金沢観光に便利な温泉地。開湯1400年。泉質は美人の湯として親しまれているナトリウム−硫酸塩・塩化物泉。総湯「里山の湯」も利用できる。九谷陶芸村も近く、九谷焼の歴史や新たな息吹を知る「五彩館」や「浅蔵五十吉記念館」、作陶体験可能な「体験館」を備えた九谷焼美術館を見て回れる。九谷業界唯一のショッピングモールではお値打ち品も探せるからその際にぜひ。
加賀彩傘で名所めぐり
加賀温泉郷宿泊者が楽しめるのが「加賀彩傘」をさしながらの観光。JR加賀温泉駅構内で無料で借りることができる。デザインは、山代温泉古総湯のステンドグラスをモチーフにした彩傘または霊峰白山と日本海をプリントした彩傘の2種。加賀彩傘でめぐる女子旅(半日コース)も用意され、加賀温泉駅から「無限庵」「成巽閣」「国指定史跡九谷焼窯跡展示館」「めん房まるみ座」「石川県九谷焼美術館」「茶房古九谷」などを約4時間でめぐる。雨でも晴れでもおすすめしたい小旅行だ。(1日20本限定。1人1本。貸出時間9:30~17:30。要電話予約0761-72-6678)
山代温泉
開湯約1300年。山代温泉の代名詞ともいえる共同浴場「総湯」とその向かいにある「古総湯」周辺を温泉宿や商店が取り囲む街並みは「湯の曲輪(ゆのがわ)」といい、昔ながらの温泉情緒が色濃く残る。泉質はナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉。与謝野鉄幹・与謝野晶子夫妻や泉鏡花など多くの文化人の足跡も残る。九谷焼を学ぶために約半年間滞在した北大路魯山人は良く知られるところだ。おすすめは「やましろ食べ歩きクーポン」。宿泊宿で6枚綴りのクーポン(1冊700円)を購入。利用可能な12店舗から好みの商品(1店舗1商品)を選んで店へ行き、必要枚数を渡すだけ。宿の色浴衣で歩けば絵にもなる。
山中温泉
緑豊かな山々と渓流に寄り添う山中温泉。美しい鶴仙渓のそぞろ歩きも楽しみのひとつ。大聖寺川沿い、黒谷橋からあやとりはしを経てこおろぎ橋まで遊歩道が整備されている。また、安土桃山時代から続く「山中漆器」、日本三大民謡のひとつに数えられる「山中節」、発祥の地であり世界的に評価の高い色絵磁器「古九谷」など数々の伝統とふれあえることも大きな魅力。平安時代に湯宿が開かれた山中温泉。芭蕉が弟子の曾良を伴って訪れ、有馬・草津と並ぶ「扶桑の三名湯」と讃えたとも伝わる温泉が今なお湧き上がる。泉質はアルカリ性単純泉。芭蕉の句から命名された「総湯菊の湯」は、開湯以来1300年変わらぬ場所で今も多くの人たちに親しまれている。
和倉温泉
和倉の歴史は約1200年前の大同年間に始まる。温泉は円山の湯の谷に湧き出したが、地殻変動で湧き口が沖合60m海中に移動。 永承年間に発見され、「湯の湧き出づる浦、涌浦(わくら)」が温泉地名の由来だ。泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物泉。共同浴場「和倉温泉総湯」で源泉100%の温泉を楽しめる。2024年1月1日の能登半島地震によって大打撃を受けた和倉温泉はまだ復興の途上にあり、千年に一度のピンチを千載一遇のチャンスに発想転換し「温泉街全体の創造的復興」に向けて次世代を担う旅館・商店経営者などとともにまちづくり推進団体を設立し、産学官金の連携体制のもとで未来志向の魅力あるまちづくりをめざしている。応援したい。
社員提供:一般社団法人 山中温泉観光協会