旅館やホテルの三大要素と言えば、施設・料理・サービス。それに加えて日本の宿の魅力を何倍にも引き上げるのが、「温泉」「浴場」です。
これからの季節、名湯に浸かれば心もカラダもリラックスでき、一年の疲れもキレイさっぱり洗い流せることでしょう。第４回は「風呂じまんの宿　関東編１」栃木県の２軒の宿を紹介します。

　栃木県・鬼怒川温泉で最も古い歴史を持つ老舗旅館「あさや」。自家源泉「子宝の湯」を所有するほか、鬼怒川で最も高い位置から絶景が楽しめる「空中庭園露天風呂」など、豊富な湯、多彩な風呂で湯浴みが楽しめます。

　湯はアルカリ性単純温泉で肌触りの良さが特徴。吹き抜けロビーが華やかな「秀峰館」、和の情緒が漂う「八番館」にさまざまな風呂が設置されています。

　宿自慢の空中庭園露天風呂は秀峰館の13階に。鬼怒川ライン下りで使用する舟と同じものを浴槽にした「舟湯」での入浴や、山々を眺めながら入浴できる立ち湯、空を見上げる寝湯など、９種の湯船も楽しみの一つです。

　秀峰館に男性用大浴場「麻の湯」、女性用大浴場「紅葉の湯」、貸し切り風呂「打ち出の小槌の湯」を設置。八番館には「滝の湯」があり、男女それぞれの大浴場に露天風呂、座湯を設けています。女性客には、やさしくカラダを温めるナノミストサウナやシルキー風呂がおすすめ。

　大浴場では美容ブランド・ReFaのシャワーヘッドと、ReFa、Dysonのドライヤーを利用できます。

　今年４月にリニューアルしたレストラン「Wisteria（ウィステリア）」には、宿泊客の要望に応え、半個室を設置。夕食に、旬の食材や地元食材を取り入れた創作料理のコースが楽しめます。

　種類が豊富なブッフェも人気で、夕食は和洋中約100種、朝食は和洋約60種の料理を提供。オープンキッチンでは目の前でステーキや天ぷらなどを調理し、焼きたてを味わえます。新鮮野菜が並ぶサラダコーナー、豊富なデザートコーナーは女性客に好評です。

　八番館個室料亭での会席料理では、地場産食材や旬の食材を堪能できます。

　日光東照宮から歩いて５分の特別景勝地に建つ栃木県・日光温泉の純和風旅館「日光千姫物語」。大浴場は、「美容と健康」をテーマにしており、肌にやさしいアルカリ単純泉の湯で疲れた心と身体に癒やしのひととき。四季折々の日光の山々を眺める露天風呂も併設し、自然を五感で楽しめます。

　女性用大浴場「姫方の湯」には、超微粒水粒が肌や髪にうるおいを与える「テルマーレミストサウナ」を設置。絹のような微細な気泡が毛穴から垢や脂肪を排出する、美容効果の高い「シルキー風呂」も備えています。男性用大浴場「殿方の湯」では、「高温」と「ミスト」の趣の違う２種類のサウナを楽しめます。

　女性用、男性用とも、心も安らぎマッサージ効果のあるジェットバスを併設。それぞれ専用のアメニティも用意しています。

　日光の自然を一望できる客室では、2022年にリニューアルした半露天風呂付和風ツインが注目。部屋にこもりきりでもリラックスしたひとときを過ごせます。

　食事は彩り豊かな季節の懐石膳を提供。厳選素材を惜しみなく使ったメニューは、グルメも唸る味わいです。