特集
郷土ならではの味覚を、様々な食スタイルで楽しむのがトレンド
その地ならではの旬の食材を様々なスタイルで満喫していただく。その極地とも思えるのが、鹿児島県の「SHIROYAMA HOTEL kagoshima」である。擁する料飲施設は割烹、寿司、天ぷら、鉄板焼、会席料理、広東料理、フランス料理、イタリア料理、スペイン料理など。5つ星の宿でもさすがに例を見ないほどの充実ぶりである。
同じく岐阜県下呂温泉の「水明館」でも宿泊プランに応じて、和食、和洋折衷料理、中国料理、フレンチ、郷土料理の5スタイルから選んで楽しめる。近年はジビエも提供しているが、料理ジャンルそれぞれの献立で、同じ素材を使ってもここまで味が違うのかとグルメを唸らせている。
「4つの食事処で4種類の喜び会席」をアピールする群馬県草津温泉「喜びの宿 高松」では、群馬県食材にどこまでもこだわり続けている。特にすき焼きや陶板焼き、しゃぶしゃぶで使用されているのは最高級の上州和牛。まさに究極のおもてなし料理といえる。
JALやクルーズトレインで認められた料理、
超一流料理人が創作する美食。
宿の伝統や、地元食材にこだわった至高の料理
福井県あわら温泉の「グランディア芳泉」では、部屋と食事との組み合わせで4カ所の食事処の美食が選べることで人気を呼ぶ。JALのファーストクラスの機内食を監修した料理長によるディナービュッフェ、A5ランク若狭牛しゃぶしゃぶ会席、月替わりの遊膳懐石、専用個室料亭での懐石料理、部屋食などどれを選んでも納得する美味しさだ。
有馬温泉最古の宿「兵衛向陽閣」のおもてなし料理は、部屋食とレストランで味わう旬会席、炭火焼会席、有馬四季菜ビュッフェ。丹念に創作される料理はまさに絶品。創業七百年の宿ならではのものだ。伊勢志摩ブランドの魚介が満喫できるのが三重県磯部わたかの温泉「風待ちの宿 福寿荘」だが、さらに漁が解禁される時期を選べば伊勢海老などの絶品料理が満喫できる。
「九州の胃袋」とも呼ばれる島原半島の豊富な食材を用いた料理で注目を浴びているのが長崎県雲仙温泉の「ゆやど雲仙新湯」と「雲仙福田屋」だ。コンセプトに「島原半島15マイル宣言」を掲げた雲仙新湯では、この地の食材に極力こだわった自由な発想の月替わりオリジナル会席が3種用意されている。自然の恵みを贅沢に詰め込んだ会席料理である。
そして夕食が「四季の極み会席」「鉄板焼」「雲仙天ぷら」から選べるのが雲仙福田屋。総料理長渾身の天ぷらは、雲仙伝統の種取り野菜など生命力に満ちた素材の揚げたてが堪能できる絶品料理。その美味しさは「クルーズトレインななつ星in九州」雲仙コースでも採用されているほど。折紙付きだ。
この他にも和・洋・中など選べる料理を提供する宿が多く見られる。北海道では層雲峡温泉の「ホテル大雪ONSEN&CANYON RESORT」、飛騨高山では「アソシア高山リゾート」や「ひだホテルプラザ」、兵庫県の有馬温泉では「有馬グランドホテル」などがその好例だ。