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シンガポールの「マリーナベイサンズ」で話題を呼んでいるのが、屋上のプールから街を一望するインフィニティプール。インフィニティとは無限を意味し、どこまでも限りない様を表した言葉で、湯船の外縁が海や空と混じり合って境目がわからないように設計される。しばしば危険な場所に設けられることが多いため、構造工学の頂点ともいわれている。
転じて温泉国日本では、「インフィニティ温泉」あるいは「インフィニティ風呂」として、その地ならではの景勝との視覚的な一体化が図られた風呂が日本各所に誕生している。
5つ星の宿で初めてインフィニティ風呂を紹介したのは山梨県富士河口湖温泉の「THE KUKUNA」だったと記憶している。全室が河口湖越しに富士山を望む絶好のロケーション。最上階のグランドスパにある露天風呂に浸かると湯面と湖面がひとつになったような不思議な感覚が体験できると大きな話題となった。
近年はその後を追うように、5つ星の宿でもインフィニティ風呂が続々と誕生し、印象ひときわの湯のおもてなしを叶えている。ここに紹介した宿のインフィニティ風呂を見ればもう説明する必要もないだろう。