「千二百年 湯めぐりの里」で時めぐり、四季めぐり、味めぐり。
宮澤賢治ゆかりの名物「混浴露天風呂」はまさに圧巻。
四季のゆりかごともいえる豊沢川沿いの大自然に抱かれ、千二百年もの時を紡ぐ宿、大沢温泉。
山水閣は洗練された近代建築の純和風旅館で、各種施設が集う。渓流を望む客室は高村光太郎愛用の部屋を再現した「牡丹の間」や桧バス付二間など4タイプ。眺める木々の彩りや瀬音、日本間ならではの和の情感が融け合う空間だ。
湯治を知らない人にもその良さを知ってほしいと願う宿。現在も湯治客を迎えているのが「自炊部湯治屋」で、3つの湯殿が待っている。宮沢賢治が学生の時に悪ふざけをして湯を汲み上げる水車を止めてしまったという逸話が残るのが、名物の混浴露天風呂「大沢の湯」だ。古くからの湯の社交場。豊沢川の流れに寄り添う佇まいは見晴らしも開放感もまさに圧巻。歴史に思いを馳せながら源泉掛け流しの湯にどっぷり浸かる醍醐味はここでしか体験できない。
女性の入浴時間も設定されていて、女性専用『かわべの湯』とともに秘湯感を味わえる。常連客がじんわりじっくり体の芯から温まると太鼓判を押すのが内風呂『薬師の湯』。かつてのレトロタイルの味わい深さそのままに改修された湯空間にも湯治場の面影が漂う。
魅力は湯巡り
築200年以上の湯治屋のお風呂へも
湯めぐりは山水閣の湯殿へと続くが、休憩をはさみながらが鉄則である。
ひと休みしたら宿泊者専用の『山水の湯』へ。高い天井と大きなガラス窓が印象的な大浴場はゆったり開放感あふれる造りで、詩情豊かな山々の彩りを眺めながら手足を伸ばしてリフレッシュできる。併設された露天風呂の風情も格別。木洩れ日やせせらぎ、風の音にも癒される。
もうひとつが川辺の男女別半露天風呂『豊沢の湯』だ。深緑から紅葉の頃はガラス戸が開放された半露天で、雪景色が美しい冬期は仕切られて内風呂になる。
山水閣にはさらに宿泊者専用貸切風呂も3室あり、15時から24時、翌朝6時から10時は無料で使える。
食事はその時期一番美味しい旬の食材を使用し、丁寧な手仕事で仕立てた月替わりの「本格会席膳」をモダンなダイニングまたは個室宴会場で堪能する。
ぜひご覧いただきたいのが『南部藩かやぶき 菊水舘』の多目的な茅葺きホール「昔ギャラリー茅(ちがや)」。2023年に歴史的にもめずらしい茅葺き棟を改修して誕生した建物だ。ギャラリーには賢治にまつわる写真や絵葉書、大沢温泉の歴史を偲ぶ品々が展示されている。
ここは四季めぐる 「千二百年 湯めぐりの里」。現代人にぜひ知ってもらいたい湯治文化と歴史が脈々と息づいている。
【大好評に付き、今年も開催!】菊水舘リニューアル 昔ギャラリー「茅」のオープン記念
もうひとつの 鈴木敏夫とジブリ展3「トトロとジブリとカンヤダと」
■期間/2025年4月12日~2025年12月7日
■入場料/600円、中学生まで無料
初開催の2023年は約3万人、2回目の2024年には61,217人を集めた「もうひとつの 鈴木敏夫とジブリ展」。多くのファンの熱望に応えて今年も開催。話題は初公開の「ジブリの茶室」。歴史ある温泉宿がみたびジブリの世界に包まれる。
詳細情報
建物 | 鉄筋4階建 |
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客室 | (全57室)/和室48・洋室9・和洋室2 |
食事 | 夕食:会席料理、朝食:バイキング |
館内施設 | 浴場:大浴場・露天風呂・貸切風呂、宴会場(11室、10~224 畳)、コンベンションホール(90人)、カラオケ(ボックス3)、ティーラウンジ、売店、エステサロン |
料金 | 18,300円~33,700円(税・入湯税込) |
日帰り入浴 | (湯治屋にて受付)/700円(税込、7:00~21:00※山水の湯、家族風呂は利用できません) |
チェックイン・チェックアウト | チェックイン15:00・チェックアウト10:30 |
Wi-Fi | 全館 |
禁煙・喫煙 | 全室禁煙・指定喫煙所有り |
温泉泉質 | アルカリ性単純泉(H9.0) |
施設情報 / 交通アクセス
所在地 | 〒025-0244 岩手県花巻市湯口字大沢181 |
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鉄道 | JR東北新幹線新花巻駅からタクシー約30分 |
自動車 | 東北自動車道花巻南ICから県道12号線経由、約15分 |
飛行機 | 花巻空港からタクシー約30分 |
駐車場 | 乗用車100台・大型3台 |
送迎 | 温泉組合無料送迎バス:新花巻駅〜東北本線花巻駅経由〜他の温泉施設経由〜大沢温泉(所要約45分、バスが3本有り)、翌日(送り)のバスは2本有り(※詳しくはお問い合わせください) |
TEL | 0198-25-2021 |
FAX | 0198-25-2551 |
URL | https://www.oosawaonsen.com/sansui |