人気温泉旅館ホテル250選に5回以上入選の宿 特集記事

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鮭料理のフルコース

画像:能登新

能登新

 村上の街を歩くと吊された「塩引き鮭」を見かける。有名店は「千年鮭きっかわ」だ。千年続く鮭文化が息づく街。鮭は村上でイヨボヤと呼ばれる。その歴史を知ることができるのが「イヨボヤ会館」だ。鮭はどうやって母川を探し当てるのか、三面川になぜ鮭が遡上するのか、村上の鮭がどのように守られてきたかなど、鮭のことがよくわかる。ガラス越しに三面川の分流を見ることができ、秋から初冬にかけての産卵シーンに遭遇することもある。また、家庭料理も含めれば100種もの鮭料理がある村上市。その伝統的な料理を堪能できるのが村上きっての料亭「能登新」で、鮭を一尾まるごと活用したフルコース料理が用意されている。

瀬波温泉

 鮭の食文化息づく村上市。瀬波温泉は日本海に面した温泉街で夕日の絶景地としても名高い。湯量も豊富で11本もの源泉から「熱の湯」とも呼ばれる泉温95度の温泉が湧き上がっている。泉質はナトリウム-塩化物泉。源泉をそのままを利用している宿が多い。海岸沿いには日本海側最大級の「足湯日本海」や瀬波温泉ポケットパークなど、温泉と夕日を同時に楽しめるスポットも用意されている。

画像:瀬波海岸

瀬波温泉+αの旅提案

日本海パークラインで山形の湯の里へ

 村上市から北陸風景街道のひとつ、約50㎞の「日本海パークライン」を北上し、山形県のあつみ温泉へと向かうドライブもおすすめしたい。その先の海岸線を走れば、由良温泉や湯野浜温泉もそう遠くない。道沿いでは「海府ふれあい広場」、水色の日本海の塩ソフトクリームが味わえる「笹川流れ夕日会館」、笹川流れ一番の見どころ「眼鏡岩」などにも立ち寄れる。

画像:眼鏡岩

眼鏡岩

月岡温泉

 大正5年に石油採掘中に発見された月岡温泉。泉質は硫化水素の含有量日本一の硫黄泉。肌がなめらかになることから「もっと美人になれる温泉」と呼ばれている。また、体が芯から温まり長時間冷めないことから不老長寿の湯としても親しまれている。その温泉が評判になり新潟市の奥座敷となった。小粋な芸妓文化も息づく温泉街。新たなイルミネーションスポット「月明かりの庭」は浴衣で歩きたくなるスポットだ。

画像:月岡温泉

湯田上温泉

 新潟市南東。山と水田、信濃川に囲まれた田上町。標高約268mの護摩堂山中腹にあるのが湯田上温泉で、眺望がすばらしい。開湯は1738年で、護摩堂山の修験者たちが身を癒したのが始まりとされ、湯治場として許可された記述も古文書に残る。泉質はナトリウム-塩化物・硫酸塩泉。飲泉もでき、その効能の高さから薬師の湯として多くの人々に親しまれてきた。土曜丑の日に入浴すると1年間無病息災で過ごせるとの言い伝えもある。

画像:護摩堂山からの眺望

村杉温泉

 大正3年に新潟医学専門学校の教授が温泉中に多量のラジウムが含まれていることを証明、奇跡の温泉として一躍名を高めた。源泉は共同浴場周辺に3つあるが、平成13年に発見された3号井は国内最大級のラジウム量と毎分483リットルの驚異的な湧出量を誇る。温泉は湯脈と伏流水が組み合わさった複合型放射能泉で、地下でラドンが温泉水に溶けて地上に湧出し、皮膚から吸収されたり、空気に放散して呼吸によって取り込まれる。それが奇跡の温泉の秘密だ。

画像:村杉温泉 露天風呂

豪雪地「里山アート」鑑賞

画像:清津峡渓谷トンネル

清津峡渓谷トンネル

 世界最大級の国際芸術祭であり、日本の地域芸術祭のパイオニアが「大地の芸術祭」。アートを道しるべに里山を巡る新しい旅が地域づくりの先進事例として、国内外から注目を集めている。
 世界有数の豪雪地・越後妻有地域(新潟県十日町市・津南町)を舞台とする「大地の芸術祭の里」にある「越後妻有里山現代美術館 MonET(モネ)」はその拠点のひとつ。越後妻有の風土や文化に深く向き合う作品や、展示された場所の空間や時間の移り変わりを体感させる作品などが展示されている。ミュージアムショップではアーティストグッズや棚田米、オリジナルデザインの日本酒など地元の名産品なども購入できる。また、話題の「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」の次回開催は2027年。今から楽しみだ。十日町へは越後湯沢から北越急行ほくほく線で約35分だ。

画像:MonET

MonET

画像:越後妻有

越後妻有

越後湯沢温泉

 かつては三国街道の伝馬継立宿として繁栄した温泉地。清水トンネルの開通で上越線が全線開通してからは京浜からの温泉保養地となり、国道17号が整備されてからは岩原、苗場などへのスキー客を集めている。温泉は昭和初期の新源泉の掘削で高温源泉を得た。泉質は弱アルカリ性単純泉。飲食店や土産店などが建ち並ぶ温泉街には昔ながらの遊技場もあってレトロな表情ものぞかせる。足湯スポットも多い。

画像:越後湯沢温泉

赤倉温泉

 赤倉温泉のある妙高高原温泉郷は「妙高七五三の湯」という言葉に象徴され、7つの温泉地、5つの泉質、3つの湯色とバラエティに富んだ温泉地だ。泉質は硫酸塩・炭酸水素塩泉。当初は日本唯一の藩営温泉だったが、村民らが莫大な温泉買い入れ金と領地への迷惑料を支払って買い取り、さらに莫大な経費を要して引き湯した歴史を持つ。引湯は妙高山地獄谷から約7㎞の距離を約500本の大竹で結んだという。現在は旅館組合が認定する「温泉ソムリエ」が活躍する温泉地として話題になっている。

画像:赤倉温泉

松之山温泉

 新潟と長野の県境、天水連峰の盆地に湧く温泉。開湯800年の歴史を誇り「上杉謙信の隠し湯」とも伝わる。源泉温度は90度前後で泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物泉。1千万年以上前の化石海水が温泉となって湧き出ており、塩分が非常に強いため雪深い冬でも湯冷めしにくい。含まれるホウ酸の量は日本有数で、有馬・草津と並ぶ日本三大薬湯に数えられている。朝に温泉に浸かり身体を温め目覚めさせる「朝湯治」が人気だ。

画像:松之山温泉

画像:十日町棚田

十日町棚田

画像:月明かりの庭

月明かりの庭

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